ある統計によると、日本人の800万人以上の人が【膝】に痛みを持ち、高齢者だけを見ると、半数程の方が膝の痛みに悩んでいるということでした。
そして、シニア世代の方たちと話をすると、「最近 ” 膝 ” が痛くなって…」という声をよく耳にします。
さらに「病院に通っているんだけど、全くよく成らないのよね。。」とおっしゃいます。
「そこではどの様に言われました?」と訊くと、「膝の軟骨がすり減っていている」や「膝関節内の潤滑液が少なくなっている」と言われたとおっしゃいます。
そして「どんな治療をされているのですか?」と訊ねると、「膝回りを温めたり、膝に低周波の電気をかけたり、水が溜まっている場合はその水を抜いたりした」そうです。「それで治りましたか!?」と訊くと、「治らなかったからここに来た」と返されました。
結局、現代の医学の治療を以てしても、完治には到らないんですよね。
では、どうしてそうなってしまうのでしょうか?
この記事の著者/大倉山均整院 院長 中村弘徳
膝の痛みは辛いですよね。
私も先日、オートバイから横に倒れた時、膝を強打し痛くなってしまいました。
幸いにも体を支えようと膝で踏みしめた事だったので、骨折はありませんでしたが、かなりの時間、膝が痛い状態は続きました。
そこで、このブログで書いた膝回りの筋肉の緊張を緩める操法をし続けたら、今では曲がらなかった膝が曲がる様になり、足を伸ばす度に痛みを感じていたのも解消されました。
膝が痛くて困っている方、是非、この記事を読んで膝の痛みを改善させていって下さい。^^
「膝が痛い」と病院へ行くと、膝の周りはレントゲンやCT、時にMRIなどで、丁寧に検査してもらえます。そして、その結果を見て” 膝の問題 ” も説明してもらえます。そして” 膝の治療 ” が始まり、” 膝のリハビリ ” が始まります。
しかし、果たして膝は膝だけで構成されているんでしょうか!?
あくまでも【膝】は足を動かす時に使われる所であり、からだの一部でもあります。
そんな【膝】が悪くなったからと言って、【膝】だけに焦点を当てた治療で良いのでしょうか!?
【膝】を動かす為には太ももを使い、ふくらはぎも使い、足首も使います。
立ってる時にも【膝】は使われています。そうなると骨盤の傾きや上半身の重心なども関係してきます。
要するに、からだ全部と関係しているのです!
これらから均整では「膝が痛い」からと言って、【膝】だけを施術することはしません。
からだ全体を診て、何が原因で「膝が痛い」現象が起こるのかを調べ、その原因を取り除いていく施術をしていきます。
まずは、「膝が痛くなる」説明をしなければならないですね!
目次
膝の構成
【膝関節の骨】
大腿骨、膝蓋骨、脛骨、腓骨
【膝の軟骨】
大腿骨と脛骨の関節面は、繊維軟骨からなる外側半月と内側半月によって補われています
【膝を支えている靭帯】
膝横靭帯、前後膝十字靭帯、外内側副靭帯、斜膝窩靭帯、弓状窩靭帯、外内側膝窩支帯などの靭帯により強固に補われています
膝関節の形態
蝶番関節とされていますが、膝の屈曲(内旋)、伸展(外旋)時にはわずかな回旋運動を伴います
膝の運動時の動作筋肉
(伸展)
大腿四頭筋、大腿筋膜張筋
(屈曲)
半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋、薄筋、縫工筋、膝窩筋、腓腹筋
(内旋)
半膜様筋、半腱様筋、薄筋、縫工筋、膝窩筋
(外旋)
大腿二頭筋、大腿筋膜張筋
運動時の膝の方向
(屈曲)
設置の際、膝関節は膝頭が第三(中指)、第四(薬指)趾の方向へ
※膝関頭の方向を第一趾(内側)に屈曲している人は膝関節に外反ストレスがかかり、歩行障害の原因になります
(伸展)
脚を完全伸展させず、膝をやや緩めて余裕を持たせる様に足を伸ばす
※膝をやわらかく接地することが大事。膝関節を完全伸展させた歩行は関節に負担を掛け変形やケガを引き起こすことになります
膝を動かすには多くの様々な筋肉が協力し合います
そして、膝関節は頑丈な関節であるから、使い方さえ誤解しなければそうそう壊れるものではありません
膝の内外に付いている筋肉
膝の内側に付いている前大腿筋肉
内側広筋・大内転筋腱・半膜様筋・薄筋腱・半腱様筋腱
膝の外側に付いている前大腿筋肉
大腿四頭筋腱・外側広筋・内側広筋・大腿直筋・腸脛靭帯・大腿二頭筋腱
膝の回りには様々な下肢の筋肉から伸びる靭帯で結合しています。
その筋肉が緊張していれば、靭帯で結合している膝関節も狭く圧縮されてしまいます
そこで、その膝に結合し、下肢の動作時、膝を中心に使われている筋肉を緩める必要があります!
膝の回りの筋肉の緩め方
膝の内側に反対側の手の手掌根部をあてがいます。そしてその手の親指を膝の方へ向けてあてがいます。
そのあてがった親指で筋(スジ)の付き方(流れ)を辿りながら、手掌根部を筋に沿ってゆっくりと円を描く様に回しながら上方へ移動させていきます。特に硬くなっている部分があればその部分が柔らかくなる様に念入りに擦っていきます。
膝の外側には反対側の手の四指をあてがいます。
そのあてがった四指の面で筋(スジ)の付き方(流れ)を辿りながら、四指の面を筋に沿ってゆっくりと円を描く様に回しながら上方へ移動させていきます。特に硬くなっている部分があればその部分が柔らかくなる様に念入りに擦っていきます。
その他、膝の下で付いている筋肉などは、同側の手の親指のひらを付着部にあてがい、その親指のひらを回して筋(スジ)に沿って下していきます。
これらを行えば、膝に付いている筋肉の緊張が取れ、膝が緩み、痛みも無くなっていくでしょう。
膝自体の問題もありますが、膝を支えている筋肉を触ってみて緊張が感じられるのなら、先ずはその筋肉の緊張を取り除いてあげることをしてみて下さい。それだけでも長年悩まされていた【膝の痛み】が解消されることが多いです。是非、お試し下さい!^^